台湾プロ野球リポート

当社執行役員育成戦略アドバイザー大野倫の台湾プロ野球視察リポートをお届けいたします。
次回の海外プロ野球リポートはオーストラリアプロ野球についてお届けいたします。

・台湾プロ野球リポート

前回の韓国プロ野球に続き、今回は台湾プロ野球をリポート。

台湾は、アジアでは日本、韓国に並ぶ野球の盛んな地域である。台湾内でも野球は1番のメジャーなスポーツであり、市民に親しまれている。現在台湾プロ野球は4球団。過去、8球団に増えた時期や、2リーグ分裂、また、球界全体を巻き込んだ暗いニュースもあり、紆余曲折を経ながら現在に至っている。また、台湾は多くのトッププレーヤーも輩出している。私が学生の頃は、呂明腸(ろ・めいし=巨人)、郭泰源(かく・たいげん=西武)、大豊(たいほう=中日)らが、日本プロ野球を席捲していた。現在でも陽岱鋼(よう・だいかん)を中心に台湾選手が活躍している。さらに、あまり知られてないが、台湾は高校野球の聖地「甲子園」にも深い縁がある。日本統治時代に、嘉義市にある嘉義農林学校が、台湾代表として甲子園に出場。弱小チームの下馬評を覆し、強豪校を次々と撃破。準優勝を果たし、旋風を巻き起こした。本土への劣等感、「本土に負けるな」の想いは、沖縄の歴史と重なる。歴史的背景も酷似する台湾に、野球以外の興味も湧いてきた。

那覇から台北に飛んだ。「近い!」那覇から台北まで1時間、福岡より近い。この瞬間、様々な場面がイメージできた。「台湾で野球をしたい」と強く思い、大きな可能性を感じた。

「可能性」を胸に球場へ向かった。途中、日本企業の看板や日本の飲食店が多く目につき、市民の多くも親日家と聞く。言葉の壁をクリアすれば、日本人が現地に住むことも問題なさそうだ。

試合開始2時間前に球場到着。まだ開始まで時間があるにもかかわらず、球場前ステージが多くのファンでごった返している。選手のサイン会かなと思い近づくと、女性グループが撮影会、握手会、ダンスを披露している。確認すると、ホームチームのラミゴモンキーズ所属のアイドルグループとのこと。日本のAKB48方式で球場に会いに行くアイドルとして活動し、ファンを球場に呼び込む営業戦略であった。試合中はこのアイドルグループが先導してファンとともに一体となってチームを応援し、球場全体を盛り上げた。台湾プロ野球も韓国プロ野球同様、エンターテーメント性が高い。試合もファン主導で試合が流れていき、イニングの合間もイベント盛りだくさんで観客を飽きさせない工夫がなされていた。肝心の試合も、選手個々のレベルも高く、ファンの間で来年巨人入りが噂される選手もいた。選手一人ひとりのハングリー精神が旺盛で、さらなる上を目指している姿勢に感銘を受け、心から応援したい気持ちになった。

この「大きな可能性」を持つ台湾プロ野球、現在は4チーム。市場を考えるとまだ余地がある。沖縄から1時間で行ける地理的優位性、沖縄と台湾間のLCC増便で観光・経済交流も盛んであることを考えると、沖縄のチームが台湾で、台湾のチームが沖縄でプレーすることをイメージしても良いのではないか。「大きな夢」でなく、「目標」として「県民球団」創設を望む。

(株)Polestar Okinawa Gateway
執行役員育成戦略アドバイザー 大野倫